大槻香奈 「舌の上で転がる」
大槻香奈 「舌の上で転がる」
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「舌の上で転がる」
Produced in 2023
Size :594mm × 420mm
Paper, acrylic, pastel, colored pencil
紙・アクリル・パステル・色鉛筆
オリジナル/原画
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Original / Prints
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大槻香奈 個展「変身」
https://www.gallerycomplex.com/ex/261/ok.html
女性性への葛藤がありつつ、同時に性から解放されている、そんな少女を描きたいと思う。
それは女性自身が女性性をくぐり抜けることでもっと存在を自由にできると考えるからだ。
少女は「女性」と「母」と「人間」について考えるにふさわしいモチーフだと思う。少女はそのどれもを同時に抱えている。
これは長年無自覚にやっていたことだが、私は少女の絵画を作るために、母性を本能的なものではなく、いちど人間性(精神性)
として捉える思考プロセスが存在する。仮にそれを「ロジカルな母」と呼んでもいいかもしれない。(誤解のないように付け加えると、
そんな風に考えるのはあくまで自分の思考を整理するためであって、母はロジカルに生きるべきといったようなことを全く意味していない。)
現実の「少女」というのがあまりにも多くの要素が複合的に絡み合い過ぎているゆえ、本来であれば切り分けられないはずの性質・要素の
いくつかを敢えて分けて整理することで、少女を芸術として(自由な存在として)昇華させるために捉え直しを行なっているのだ。
そういった思考プロセスで少女を絵画化することで、私自身の少女時代の複雑な葛藤や苦悩も報われ、自由になっていく感覚がある。
また、少女は何者でもなく、何者でもありうる。可能性を抱えた存在、つまりそれが"幼さ"なのだが、単に幼さに浸る目的ではなく、
そういった幼さと向き合い続けることがひとつの"成熟"の形であると私は考える。大人であり続けることは、きっと何度でも蛹になれる覚悟を
持ち続けていることだし、そういうことを思い出せる絵になっていれば嬉しいと思う。
これらの複雑性をもってして少女性をシンプルな人物画に仕上げる。それは新しい美になりうるだろうか?そして同時に、かつて少女であった
私自身の身体を離れ、他者の存在を制作の視野に入れることで少女を閉じたものにしないことは可能だろうか?
少女を世界に開けた存在にするために本展では色んなモチーフを取り入れている。そこで表現したいものは、未来への予感、存在のうつろい、
そして「変身」である。人間という存在、その精神をより自由にするために、私は少女の絵画を作る。
大槻香奈 / Kana Ohtsuki
プロフィール
1984年、京都出身の美術作家。嵯峨美術大学客員教授。2007年より活動を開始。主に少女モチーフの絵画作品を中心に、日本的感受性や空虚さを「うつわ」的に捉え、現代日本の情景や精神性を表現している。イラストレーターとしても書籍の装幀やCDジャケット等に数多く作品を提供。作品集に「その赤色は少女の瞳」(河出書房新社)、「ゆめの傷口」(アトリエサード)。2021年に日本の精神性を探る「日本現代うつわ論」(ゆめしか出版)を発案。配信プラットフォーム・シラスにて「大槻香奈の芸術お茶会」チャンネルを持ち、日々トーク番組を発信している。2024年には芸術活動の実験の場として半オープンスペース「ゆめしか家」を企画し、ワークショップや展覧会、お茶会等のイベントを行う。








